元気村「村長通信」

自給自足コミュニティ、活動日誌。

老後の長い人生を豊かに

 今日は出勤日。雪が降ったので、渋滞を予測し、いつもより30分早く家を出て、余裕で職場につきました。なんと真面目なサラリーマンでしょう(笑)

 東京でも、電車が動かなくなるかもしれないと思いながらも、定時まで働いて、「電車が動かない」「バスに乗れない」「家族に迎えを頼んだ」という真面目なサラリーマンがいっぱいです。(笑)

 

 ところで、そんな私たちの豊かな老後の過ごし方を、浜松医科大学名誉教授 医学博士高田明和さんが、その著書の『88歳医師の読むだけで気持ちがスッと軽くなる本 “年”を忘れるほど幸せな生き方』(三笠書房)の中で提案していますので、引用します。

88歳医師の読むだけで気持ちがスッと軽くなる本: “年”を忘れるほど幸せな生き方 (単行本)

 その昔は終身雇用が当たり前でしたから、今、「高齢者」と呼ばれる年齢にさしかかっている方の中には、ずっと一つの会社に勤め続け、一つの仕事をひたすらやり続けた方も多いでしょう。

 決して仕事の虫だったわけではなく、仕事を終えればお酒も飲んだでしょうし、休日にはレジャーも楽しんだでしょう。それでも、その自由な時間を使って、自分の仕事とは関係のない知識を身につけ、技術を学ぶような機会は、なかなかつくることはなかったことと思います。

 そして現在、いつまでも会社に面倒を見てもらえる時代が終わり、経済的には定年後の再就職を求められる時代になってしまった……。

 こんなご時世に、一つの会社で、一つの仕事や一つの分野しか経験してこなかった人は、自分を生かせる納得できるような仕事を見つけられなくなっているでしょう。仕事の選択肢が少ないうえに、人間関係も会社一筋で培った狭い人脈しかないので、新しいことやワクワクすることに巡り合う機会にも恵まれなくなっています。

 そうした人は、どうしたら人生の後半から、楽しめる趣味や心満たされる人間関係を持つことができるのでしょう?

 あるいは、出世やお金のために、人を蹴落とすことを当然と考えてきた人が、遊び心を持って、周りの人と楽しく関われるようになるには?

 いきなり遊び心を持った生き方に変えろと言われても、すぐに人生を一変させることは簡単ではないでしょう。

 それでも、散歩しているときに見つけた新しいお店に意を決して入ってみることや郵便の配達をしてくれた人とちょっと雑談をしてみることなどは、できるでしょう。

 私は、美術館とか百貨店が開催している美術展や催し物によく行きますが、それだけでも、単調な日々がずいぶんと格調高くなったように感じられるものです。

 また、友人と食事をする際に、いつも同性ばかりで集まっているならば、たまには異性を何人か交えたり、話すと楽しそうな仲間を新たに誘ったり、その道に詳しい人に、ちょっとレクチャーらしきものをしてもらったりしてみてください。

 こうした小さな工夫で、マンネリ気味だった日常が一気に遊び心にあふれた新鮮な彩を放つものに変わるのです。私も、こうした工夫や変化を求めることで、いまだに新しいつながりや、思わず笑ってしまう面白い出来事に事欠きません。

 井戸端会議だろうが、散歩での出会いだろうが、これまで無駄と思ってやってこなかったことを少しだけ実践してみることから、遊び心はどんどん育まれていきます。

 こうして遊び心を育んでいった結果、老後の長い人生を豊かにし、健康や素敵な人間関係を手にした実例をご紹介しましょう。・・・

 そういえば、退職後に小学校の用務員さんになった同僚がいます。週3の勤務だそうですが、子供たちに囲まれて楽しく暮らしています。こういうことですよね。(笑)