元気村「村長通信」

自給自足コミュニティ、活動日誌。

その子どもの芽を摘まないこと

 一昨日は、「年賀状の書き方ワークショップ」の講師デビューでした。そして昨日は、釜石市陸前高田市に所用でおでかけ。今日は朝から無人販売の準備と、心が亡くなる「忙しさ」でした。(笑)

 

 ところで、子供たちの「素直さ」と一人ひとりの「個性」に感心します。初めてのことに興味を示し、ぐいぐいハマっていきます。そして自分の感性で、年賀状を作っていきます。まさに「みんな違って、みんないい」です。私も楽しませていただきました。講師も楽しい!!(笑)

 

 小林正観さんが、子育ての本質は、「その子どもの芽を摘まないこと」と解説していますので、引用します。

小林正観著:「100%幸せな1%の人々」(中経出版)
子育てに関して、世のお母さんたちは、「親が子どものしつけをしていかなくては」とか、あるいは「子どもがいるのだから、自分はもっとしっかりしなくちゃ」と、両方背負って苦しんでいる方が多いように思います。

しかし、子育ての本質というのは、「その子どもの芽を摘まないこと」なのです。
あれこれと手を出さないのだから、本来はラク。でも、今、子育てが重荷になっている人は、多分、「何とか手を出そうとしている」のではないでしょうか。

手を出して子どもを修正しようとするよりも、その子に対して、「あなたのこういうところがステキよ」とか「この部分もすごいね」と、第三者として、1人のファンとして喜んであげることができたら、子育てはとても楽しいものになります。
 
ただ、「子どもがキラリと見せた片鱗を喜んであげること」、それだけでいいのではないでしょうか。
本来持っている個性や能力を開かせた「天才」と呼ばれる人たちは、とくに、幼いころに自分の考え方や生きざまについて、「母親から芽を摘まれてこなかった」というのがとても大きな要素になっているようです。

これは、初期の段階で母親からいろいろな刷り込みをなされなかったことでもあるのですが、心理学では、この刷り込みを初期印象効果(インプリンティング)といいます。

たとえば、動物は、生まれた瞬間に目の前に動くものがあると、それを親だと思ってしまいます。それが動物の本能なのですが、このインプリンティングの視点から人間を見たとき、男の子からすると、母親は「はじめての恋人」であり、女の子からすると「はじめてのお手本」でしょう。自分の人生の初期に一番多く接する人なのです。

その母親からいつも肯定されている子どもは、自分の関心事を否定されていないので、持って生まれた能力をスムーズに開花させることができるようです。

一方、母親が「子どもを他の子と比べ合って見ている」のは、基本的には間違った見方でしょう。子どもは比べてはならない。一人ひとりが全員すごいものを必ず持っていますから、子どもに対して「あなたは、そのままでいいよ。それでよし」と言ってあげること。それを言い続け、常に受け入れていくと、子どもは、とても個性的にのびのびと育っていきます。

子どもが持って生まれた才能をそのまま伸ばしていくには、身近にいる母親がとても大きな影響を及ぼしています。そこで大事なのは、子どもを甘やかすのではなくて、あくまでも「芽をつぶさない」ということです。
この「甘やかす」と「芽をつぶさない」ことの微妙な違いを言いますと、一般的に、常識的に気になることは、その都度、子どもに対して言ってもいい。でもそれを「笑顔で言う」という方法論をとってください。

そこで聞くか聞かないかは、その子のシナリオですから、聞かないといって、親が苛立つ必要はなくて、言うのはいくら言ってもかまいませんが、どんなときも、その子を肯定してあげてほしいと思います。

母親は、いつも子どもの一番のファンとして、その子が「キラリと見せた片鱗を喜んであげる」だけでいい。
そして、それはもっとも楽しい母親の役目ではないでしようか。