元気村「村長通信」

自給自足コミュニティ、活動日誌。

自分の思い通りにならないもの

 今日は、朝から晴天。野菜たちも雨の恩恵を受けてぐんぐん成長しています。

 一方で、人間は本当に成長しないですよねぇー(笑) 娘が会社からぷんぷんしながらいつもより遅く帰ってきました。どうしたと聞いたら「仕事は早く終わったけど、おばちゃんたちの同僚社員に対するた悪口を1時間以上聞かされた。」と・・(笑)

 テレビドラマも映画も、なんらかのアクシデント、事故、犯罪があって成り立っていますので、人間は本来、自分の思いとは違って「アクシデント好き」なのかもしれませんね。(笑)

 

執着から苦しみが生まれる by ブッタ

 ところで、佛心宗大叢山福厳寺住職、大愚元勝さんがその著書『和尚が伝える 心が軽くなるブッダの言葉 (パワームック)』(大洋図書)の中で、《執着から苦しみが生まれる》 とブッタの言葉を説明していましたので、抜粋して引用します。

ブッダの言葉】 

師は答えた、「子のある者は子について憂い、また牛のある者は牛について憂う。実に人間の憂いは執着するものである。執着するもとのもののない人は、憂うることがない」 (スッタニパータ3) 

 

《執着から苦しみが生まれる》 

なぜ、この言葉に牛が登場するかというと、インド人にとって牛は財産だからです。

つまり、子どもや財産を持つ者は、子どもと財産のことで悩み、何も持たない者は悩むことはないと、ブッダは説いています。 

自分の子どもが大きくなって、言うことを聞かなくなったり勉強ができなかったり、それこそニートになったりすると、親として心の安定が揺らいでしまう人は多いでしょう。

一方、「財産はあればあるだけいい」と思うかもしれませんが、増えたり減ったりで一喜一憂してしまいます。

たとえば、「1億円を持っています」 と言っても、戦争などにより、貨幣価値が大きく下がる可能性もあります。

また、土地や家を所有していれば、それらの価値も気になります。 

こうした悩みの原因は、子どもも財産も「自分の所有物」だと思い込んで執着しているからです。

さらに、自分でコントロールしたいと考えてるからです。

しかし、こうした形のあるものだけに頼るのはとても愚かなことです。

なぜなら、 「諸行無常」という言葉があるように、すべては変わりゆくからです。

形あるものはすべて壊れ、消えてしまいます。

また、子どもにしても配偶者にしても、友だちにしても、あなたの所有物ではありません。

あくまで1人の人間です。

誰しもみな自分の意思があるので、あなたの思う通りになるわけがないのです。 

ブッダは、「自分の思い通りにならないもの」に対して自分が思うようにコントロールしたいと思い、執着することを、あらゆる苦しみの根源とみなしています。 

そうならないためには、自分自身を頼りにし、さらに仏教の教えをよりどころとすることです。