元気村「村長通信」

自給自足コミュニティ、活動日誌。

やりたいことをやり尽くして、あの世に逝こう

 今日は出勤日でしたので、夕方畑に行くと、なにやら怪しげな夕日が・・。台風6号の被害が報じられていますが、これから上陸するであろう台風7号の影響を暗示しているようで、イヤーな感じが。(笑) 水稲はあまり詳しくはあれませんが、見る限りは、たわわに実っているような感じです。どうか、大難が小難、小難が無難となりますように・・・。(祈)

怪しげな夕日

生育順調な水稲

 ところで、「がんの早期発見」が望ましいとは限らない・・という精神科医和田秀樹さんの記事を見つけました。なかなか興味深い記事です。65歳を過ぎた私としては、この記事に大いに賛同します。(笑) 友人の「がんの闘病生活」を目の当たりにしてるせいかも知れません。抜粋です。

・・65歳以降でがんが発見されたとき、選択肢として考えられるのは、次の2つです。

①苦しい思いをしても、1秒でも長く生きるために、がんを根絶する
②なるべく苦しまずに一日一日を好きに生きるため、たとえ残りの人生が短くなったとしても治療は最小限にして、がんとともに生きていく
・・・②のがんとともに生きる治療法を選んだ場合、普段通りの生活をしながら、一日一日をやりたいことをして生きられます。がんという病気は、積極的な治療をしなければ、死ぬ少し前まで普通の暮らしができる病気です。また、自分の余命もだいたいわかるので、「そのときまではやりたいことをやり尽くして、あの世に逝こう」と開き直ることもできます。

 しかし、「もしかしたら、寿命が短くなるのではないか」と不安にもなるでしょう。実のところ、治療を受けたほうが長生きか、受けないほうが長生きか、その答えはわかりません。日本の医学界が大規模な比較調査を行っていないからです。ただし、②を選んだ場合、病院のベッドに縛られずに済むため、健康寿命(日常生活が制限されることなく生活できる期間)は、①よりも確実に延ばせるでしょう。

 皆さんは、「がんはとても苦しい病気だ」と思い込んでいませんか。実は、がんは治療するから、いろんな意味で苦しい病気になります。60代で発症し、「治療をしなければ余命1年」と宣告された場合、手術を受け、抗がん剤治療を受ければ、2年は寿命を延ばせる可能性があるかもしれません。しかし、どんなに治療を頑張っても、おそらく、それ以上は余命を延ばせないでしょう。

 がんの三大治療法である「手術」「抗がん剤治療」「放射線治療」は、原則的に、がんの根絶を目指す療法です。一方で、正常な組織や細胞も傷つけ、患者さんの生命力を弱めてしまいます。それでも医師は、「余命を1年も延ばせて、治療は成功だった」といいます。

 しかし、当人としては、ヨボヨボの状態になって心身の自由を失ったまま1年を長く生き延び、「あぁ、自分の人生、幸せだった」と笑って逝くことができるでしょうか。医師の考える成功と、患者さんの願う成功は、こんなにも大きな隔たりがあります。

 しかも、手術によって体の機能が損なわれれば、食欲も落ちるでしょう。がんを叩く作用の強い抗がん剤を使えば、体の自由も奪われます。髪の毛もごっそり抜けるかもしれません。そのうえ、莫ばく大だいな治療費がかかります。食事もできず、体の痛みも激しく、ADL(日常生活動作)もQOLも低下すれば、以前と同じ生活に戻るのは、ますます難しくなります。

 65歳を過ぎて、がんを治すための治療を受けると決めた場合には、そのことまで見通すことが重要です。自分でわかっていて治療法を決めるのと、医師や家族に勧められるがままに治療を受けるのでは、心のあり方がまるで違ってきます。