元気村「村長通信」

自給自足コミュニティ、活動日誌。

本人の胃に穴があきそうな管理職

 今日は仙台で今年初めて「熱中症警戒アラート発令」ということで、朝採り作業終了後、クーラーのある部屋へ避難していました。(笑)

 午後になって曇ってきたので、やっと作業再開。玉ねぎの播種を中心に汗を流しました。今日もビールが美味い!!

熱中症警戒アラートが発令された午前5時の太陽

今年は蒔きやすい「ペレット種子」にしてみました。

 ところで、8月30日に「心の問題がわかる上司」の記事を掲載しましたが、ドイツ在住のフリーライター雨宮紫苑さんが、「管理者にも人材管理の勉強をさせろよ!!」と力説していました。そのとおりと思います。抜粋して引用します。

管理職になるのは、割に合わない | Books&Apps (tinect.jp)

・・最近、管理職になりたくない、昇進したくない人が増えているらしい。主な理由は、「損をするから」。

責任が大きくなるし、仕事が増えるし、ストレスも感じるし、とにかく割に合わない。それなら言われたことをやってる平社員のほうが楽、というわけだ。

たしかに「中間管理職」は上にも下にも気を遣う損なポジション、というイメージは強い。

とはいえ、なんでここまで人気がないのだろう。なんで最近になって「昇進したくない」という話をよく耳にするようになったんだろう。

そもそも管理職って、なにをする仕事なんだ?

 

・・管理職の仕事は、マネージメント。具体的にいうと、「仕事の管理」と「人材の管理」を通じて、担当部署を運営していくことだ。

仕事の管理というのはその名のとおり、さまざまなタスクを割り振り、期限内に終わらせるように段取りを組むこと。

営業成績がよかったAさんが営業部門の課長になれば、部下たちの営業成績を見て担当の割り振りを決めなおして、各チームの方針を修正できる。

経理での経験が豊富なBさんが経理部部長になれば、提出された書類に間違いがないかチェックして、手続きの進捗を適宜確認できる。仕事の管理であれば、これまでの経験や知識で、ある程度指揮できるのだ。

しかし「人材の管理」となると話が変わる。先輩としてアドバイスする、ノウハウを教える、くらいならまだいい。多くの人がすでにやったことがあるだろうから。

しかし部下の「自律キャリア支援」「心理的安全性の確保」「1on1の面接でメンタルケア」なんて話になると、お手上げの人は多いだろう。だってそんなこと、いままでやってこなかったんだから。

Aさんは営業成績がいいから課長になったし、Bさんは経理の経験が豊富だから部長になった。それなのにいきなり「心理カウンセラー」「担任の先生」の役割を求められても、困るにちがいない。

管理職が「割に合わない」といわれるのは、主にこの「人材の管理」のせいなんじゃないかと思う。

 

・・でも日本では年功序列の影響か、「仕事の管理」がある程度できるようになったら、そのまま管理職に昇進することが多い。そしていきなり、「人材の管理」も任される。

いままではそれでも、根性論と年功序列意識でどうにかなった。

人材管理、なんてむずかしい言葉を持ち出さなくとも、「人望」があれば下はついてきたのだ。

しかしいまはそうじゃない。

自由奔放な部下を御せなけばマネージメント不足と言われ、部下が病んでしまったら加害者になる。

いくら管理職である本人が頑張っても、人材管理の成果は他人に依存するから、他人をコントロールできない以上「がんばれば結果がでる」ものでもない。それでも、管理職としての成果を求められる。

でもド素人に心理カウンセラーの真似事をしろといっても、向き不向きがあるのは当然なわけで。

そう考えると、管理職になるのってやっぱり割に合わないよなぁ~と思う。

 

・・「ちゃんと教えないくせにいろいろ要求してくる上司」というのはいつの世でも嫌われる存在だが、「マネージメントを学んでいない管理職にマネージメントで成果を上げろ」っていうのも、同じくらい理不尽だよなぁ。

最近ジョブ型だのリスキリングだの、そういう言葉が流行ってるけどさ。

それなら全国津々浦々、いままで学んだことのない人材管理を突然任され、部下のメンタル状態の責任を負わされて先に本人の胃に穴があきそうな管理職に、もうちょっとちゃんと人材管理を勉強させてあげたほうがいいんじゃないかと思う。

それは人材管理をする管理職本人はもちろん、管理される側である部下にとっても、大事なことだから。