元気村「村長通信」

自給自足コミュニティ、活動日誌。

リスクを取らない上司

 今日は午後から雨という予報だったので、午前中に明日出荷する分を収穫しようと頑張ったのですが、収穫し始めた途端に雨が降り始めました。(笑)仕方かないので、そのまま雨に濡れながらの作業となりました。

 一方で、暖かさが続いたことで、「ナス」も「ピーマン」も「オクラ」も、ずっと採れ続けています。ありがたやありがたや・・(笑)

 

 

ごますりをしている男性のイラスト

 

 ところで、「踊る大捜査線 THE MOVIE」が地上波で放映されたので、ビデオに録ってゆっくり見ました。やはり面白い。興奮します。(笑) まぁ、誇張はありますが、組織なんていうのは、あんなものだと思います。(笑) 中でも「リスクをとらない上司」はどこにでもいます。残念ながら、そんな上司に仕えると仕事が全く面白くなくなります。(´;ω;`)ウゥゥ 

 一方で、「俺が責任をとる」、「俺は自動押印機だ」と私を信頼してすべてを任せてくれて、承認印を押してくれた上司もいました。幸せでした。(笑)

 桃野泰徳さんが、「リスクをとりたくない人」について記事を書いていました。本当は全部読んで欲しいのですが、長いので抜粋して引用します。

「リスクを取りたくない人」=「何もしたくない人」 | Books&Apps (tinect.jp)

・・その自衛官の名は、黒川雄三・1等陸佐という(当時、以下敬称略)。1945年の生まれなので、震災(阪神大震災)当時は50歳である。黒川は震災当時、兵庫県伊丹市に所在する、第36普通科連隊の連隊長であった。

 兵庫県の東部と大阪府の中・北部の防衛警備を担当する、阪神大震災でもっとも被害の大きかった地域を受け持つ部隊である。

 そして震災当日の早朝、5時46分に発災を確認すると、黒川はただちに登庁し災害派遣に備えるよう隷下部隊に命令を下す。

 しかしながら、30分経っても1時間経っても、地元首長からの出動要請が降りてこない。とはいえ、部隊を勝手に動かすなどクビになる可能性もあり、とてもできない…ということになりそうだが、黒川は違った。

 「これほどの大地震で、もはや一刻の猶予も許されない」。そう確信した黒川は、自衛隊法第83条3項の近傍派遣条項を援用し、独断で部隊を動かすことを決めた。なお自衛隊法第83条は災害派遣に関する条文であり、その第3項は以下のようなものである。

“庁舎、営舎その他の防衛省の施設又はこれらの近傍に火災その他の災害が発生した場合においては、部隊等の長は、部隊等を派遣することができる。”

 素直に読めば、防衛関連施設に被害が発生または予想される場合に、その拡大を防止する目的で部隊を動かすことができる、という趣旨の条文なのだろう。黒川は、この条文を“拡大解釈”し部隊を動かすと、直ちに住民の救助に向かった。

 当時の世論を考えると、おそらく黒川は状況が落ち着いたところで“政治家”たちに攻撃されクビになるだろう。少なくとも、処分は免れないのではないのか。

 しかし黒川は、そんなリスクなど恐れなかった。この時、5時46分に発生した災害に対し、黒川が部隊を動かすことを決めたのは午前7時30分。1時間30分待って、それでも出動要請がなかったので自らリスクを背負い、部隊を動かした形だ。対して、地元自治体からの災害派遣要請が正式に自衛隊に寄せられたのは、実に午前10時である。

 犠牲者の8~90%の死因が「建物の崩壊による圧死・窒息死」であった震災の性質を考えると、この遅さは致命的だ。

 なお震災後、地元自治体の首長の一人が、「自衛隊の動きが遅かったので、犠牲者が増えた」という趣旨の、許しがたい発言をしている。

 その一方で、黒川は震災後、程なくして香川地方連絡部長(現・地方協力本部長)に異動になる。そして香川県での在任中、四国八十八ヶ所霊場を廻り、震災犠牲者の冥福を祈り続けた。「もっと早く部隊を動かしていれば、より多くの命を救えたのではないか…」。そんな悔恨の思いからであったそうだが、“政治家”たちとの余りの対比が際立つエピソードではないだろうか。

 あの震災のさなか、黒川がこのような英断を下していたことを知る国民が余りにも少なすぎること、残念でならない。当時の世相の中での決断ということも踏まえて、一人でも多くの人に知ってほしい話である。

 

・・しかし多くの人にとって、長年忘れられない後悔というのは大概、「あの時、こうしておけばよかった」。という、“やるべきこと”を貫けなかった悔しさのはずだ。そしてその多くは、“リスクがあってとてもできない”という理由と判断である。

 

・・しかし「リスクを取らない」とは、個人事業であれ大企業であれ、経営的には“何もしていない”に等しい。経営幹部に昇る野心があるのに、リスクを取る意志がないのであれば、それは役割が違うのでさすがに難しいだろう。普通預金にお金を預けて、1年で倍にしたいと言っているようなものである。