元気村「村長通信」

自給自足コミュニティ、活動日誌。

肉体がヨボヨボではなく、頭の中がヨボヨボ

 相変わらず太陽の日差しはきついですが、風に変化が出てきました。確かに「秋風」です。待ってましたぁ~。(笑)

 今日は明日播種するための「畝立て」と「マルチ貼り」を一日かけて行いました。汗は滝のように流れ、盆休みで太った1Kgは、あっという間に消えてなくなりました。(笑)

明日播種予定の秋冬野菜

右「温海かぶ」、左「おでん大根」を予定

春菊とチンゲン菜を播種予定

 ところで、毎日「農作業できる身体であることに感謝」していますが、高齢になっても「若々しい人」と「ヨボヨボの人」の違いは何なのか、キム・ヘナムさんがその著書『「大人」を開放する30歳からの心理学』(CCCメディアハウス)の中で、「肉体がヨボヨボになっているのではなく、頭の中がヨボヨボになっているから」だと解説しています。なるほどです。抜粋して引用します。

 ・・アメリカのハーバード大学心理学部教授エレン・ランガーは、1979年のある日、地元の新聞に70代後半から80代初めの男性たちを募集する広告を出した。心の時計を20年前に戻した場合、人の体にどのような変化があるかを調べるためだ。エレン・ランガー教授はある修道院を20年前の1959年と同じ環境にして、被験者に1週間、1959年当時に戻った気分で暮らしてもらった。被験者は『ベン・ハー』や『お熱いのがお好き』といった映画を鑑賞し、ラジオでナット・キング・コールの歌を聞き、当時の時事問題について討論した。その際、彼らは家族やヘルパーの介助なしに自分で食事のメニューを決め、調理や皿洗いなど身の回りのことを自分1人で行わなければならなかった。

 すると1週間後、驚くことが起きた。被験者全員が実験前より若返ったのだ。視力や聴力、記憶力も向上し、知能が高まって歩く姿勢も良くなった。誰かの支えなしでは歩くのも難しかったある老人は、杖なしで背筋を伸ばして歩き始め、また別の老人は、フットボールの試合にまで参加できるようになった。

 「心の時計の針を巻き戻す実験」と呼ばれるこの研究は、物理的な時間を戻すことはできなくても、心の持ちようでいくらでも若々しく生きられるという事実を立証したことで、世界中の心理学者と行動経済学者から、老化と肉体の限界に挑戦する革新的な心理実験として絶賛された。これについてエレン・ランガー教授は次のように述べている。

「私たちの限界を決めているのは、肉体そのものではなく、むしろ頭の中身のほうだ」

 つまり同じ70歳でも、その年齢をどう捉えるかによって若々しく生きることは十分に可能というわけだ。例えば何をするにも年齢を考え、年齢を意識している人は、身体的な状態とは関係なく70歳を「老いて何もできない年齢」と考えているため、受動的で依存的な生活を送ってしまう。反対に同じ70歳でも、年齢を聞いて驚いてしまうほど若々しい人たちは想像以上に多いものだ。彼らは自分の年齢を大して意識していない。ただ一生懸命体を動かし、新しいものを学び、趣味を楽しんで活気ある毎日を送っているだけだ。